GOSHOENについてAbout

小浜のかけとなる、
みんなの別邸

護松園は、江戸時代に現在の福井県小浜市を拠点に活躍した北前船の商人「古河屋」の五代目 古河屋嘉太夫が、小浜藩のお殿様など賓客をもてなすために文化12年(1815年)に建てた福井県の有形文化財にも指定されている建物です。
実はこの場所、県の有形文化財にもかかわらず、長年地元の人も入ることができませんでした。2022年で創業100年になる株式会社マツ勘では、創業の地にあるまちの宝物『GOSHOEN』の活用を通して、まちの誇りを醸成し、100年先も続く小浜の豊かで優しい未来へのかけはしを体現していきます。
地域の宝を復活させ、地元のみんなが気軽に集える場をつくる!
  • 「100年先の豊かで優しい暮らし」の
    醸成を目指してproject message

    株式会社マツ勘は、GOSHOENを活用した、みんなが気軽に集える場所作りを通じて、「小浜の100年先の豊かで優しい暮らし」の醸成を目指します。
  • 「100年先の豊かで優しい暮らし」の醸成を目指して 「100年先の豊かで優しい暮らし」の醸成を目指して
  • 運営元株式会社 マツ勘についてManaged by MATSUKAN CO.,LTD.

    株式会社マツ勘は、大正11年(1922)福井県小浜市の北塩屋で創業しました。そこから約100年、江戸時代に生まれた伝統工芸である若狭塗をルーツとする若狭塗箸を核に、箸の未来を企画する老舗塗箸メーカーです。2021年5月には創業の地で眠ってしまっていた、まちの宝である「護松園」の活用を通して、100年先も続く豊かで優しい暮らしを目指します。

歴史からみるGOSHOEN古河屋と護松園

西津北塩屋に拠点を構えた古河屋嘉太夫は、北前船の運航で得た富を用いて酒造業など様々な商売を手掛けて巨万の富を築き、全国でも有数の北前船の商人に成長します。小浜藩主の酒井家とも関係を深め、藩の財政を支えると共に城下町の公的な仕事を担い、地域の経済に大きな影響を与えました。
「護松園」は、文化12年(1815)に各地の厳選した建築材を集めて建築され、小浜藩主をはじめとする賓客をもてなす洗練された美しい場として使われました。
「護松園」という名は、天保4年の夏、幕末三筆の一人と言われた書家兼画家の貫名海屋(ぬきなかいおく)が訪れた際、庭の見事な古松を賞でて名付けられたそうです。

北前船と小浜

北前船と小浜
江戸時代に大阪と北海道を結ぶ日本海の大動脈を舞台に、鯡や昆布等の北海道の海産物や東北の米、関西の木綿を中心に各地の特産品を売り買いしながら商売する大きな帆船『北前船』が行き交いました。その中でも京都に近い若狭小浜は、物資中継地として多くの物資と富が集まりました。また、人々の交流は各地の多彩な文化を運ぶと共に小浜の特産品や文化も日本各地に届けます。この舞台で活躍する北前船の商人が小浜からたくさん誕生しました。

建築からみるGOSHOEN

福井県指定有形文化財「旧古河屋別邸(護松園)」

北前船の船主として活躍した豪商古河屋が、小浜藩主を迎え入れるために、江戸時代の後期(1815年)に建築した迎賓館で、日本遺産「北前船寄港地・船主集落」の構成文化財になっています。
建物は数奇屋風の商家の建物として一見派手さはないものの、北前船船主らしく秋田杉を筆頭に全国の銘木を建物の随所に用い、建物の細部にまでお殿様を迎え入れる“こだわり”が見られます。藩主が小浜湾での船遊びから帰り、移りゆく四季の中で、美しい護松園や月を愛でながら、海運のかけはしによりもたらされた全国各地の酒肴をたしなんだ姿が想像されます。

GOSHOEN
鑑賞POINT

  • point01

    柱がない!?

     贅をつくした書院から、山を借景とした美しい庭園「護松園」を臨むのがこの建物の大きな目的。庭を眺めるために邪魔になる隅柱がなく、座敷に腰を下ろすと庭園と一体となった空間を感じることができます。高度な建築様式により柱を省略しており、この建物の大きな特徴となっています。
  • point02

    日本海の雄貝に囲まれた空間

     書院周りは、日本海の荒波を越えて運ばれた、木目が美しい秋田杉が柱に使われ、柱をつないだ釘を覆う釘隠しには、一つ一つが違う貝の飾りが使われています。この「貝尽し」や「秋田杉」から、海をフィールドとした古河屋の心意気をみることができます。
  • point03

    月を見るだけの部屋

     玄関から隠された階段を登るとそこは異空間。小さな部屋に似合わず、大きな窓に囲まれたこの部屋は月見の間といわれます。床を背にすると右手の大きな窓は肘掛と手摺。庭の借景となっている若王子山から昇る月を眺める秘密の部屋です。
  • point04

    吟味された木材

     お殿様を迎え入れた書院の柱は、まっすぐな木目が美しい秋田杉の四方柾(しほうまさ)。上質な木材から僅かしかとれない柾目材で、天井を含む部屋全体を覆うことは贅沢の極み。現代ではほとんどお目にかかれません。他にも、黒柿や北山杉、皮付き赤松など、部屋や意匠によって贅沢に銘木を使いわけています。
  • point05

    ピンクの空間

     建物外観は赤色のベンガラで彩られていた痕跡を残しており、建築当初は壁漆喰の「白」柱に塗られたベンガラの「赤」が織り成す美しさを想像できます。そして内壁も一般的な白漆喰や土壁ではなく、ベンガラを混ぜた漆喰でピンク仕立てとなっています。
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